HIDとは?
HIDとは「High Intensity Discharge lamp」の略で、ハロゲンが燃焼を光源とするのに対し、HIDは放電により強い光を放つのが特徴です。
ハロゲンランプよりも高効率、高光度、長寿命なのが特徴で、最近では純正採用の車も増え、社外品もかなり安価な価格帯から発売されています。
(HIDの性質上、あまり安価なモノはお勧めできませんが・・・)
写真ではハロゲンのほうの光の量もかなり光っているように見えますが、実際の感覚では右のHID装着車のほうが別世界の明るさです。
光の色味が青っぽいのは、HIDは色温度が比較的鮮やかに表現されるからです。
K(ケルビン)
色温度とは、通常「K (ケルビン)」の単位で表される、光の色味のことです。
これはあくまでイメージ図ですが、ケルビン数が低いと黄色味が増し、高いと青の色味が強くなります。
ちなみに前述の写真のHID装着車は6000Kです。
W(ワット数)
これはハロゲンランプの場合の概念と全く同じです。
前述のK(ケルビン)とは違い、消費電力の指標ですが、「純粋な光の多さの指標」と考えてほぼ間違いないでしょう。
ハロゲンランプの場合はバルブ単体の消費電力の指標となりますが、HIDの場合はバラストの消費電力の指標です。もちろんバーナーも、そのバラストに対応したW数のモノを付けなければなりません。
HIDの構造
ごく一般的なHIDの構造をハロゲンと比較して紹介します。
主に市販されているHIDキットは以下のパーツより構成されています。
・バーナー
・バラスト
・安定器、リレー、レジスター(抵抗)などの付帯パーツ
バーナー
発光源のバーナーですが、ハロゲンと大きく違うのは、ハロゲンはフィラメントを燃やしている燃焼光源なのに対して、HIDのバーナーは発光管が放電により発光しているという違いがあります。 外管と発光管の間には窒素ガスが入っています。 発光管の中にはメタルハライド(ハロゲン化金属)とキセノンガスが入っており、電極より高電圧がかかることにより、電子反応が起こり、金属原子の放電発光が起こります。 |
バラスト
バラストは車体から入力されたDC12Vの電圧を20000~25000Vにまで昇華させて発生させた電流を安定してバーナーの電極に流す役割を担っています。 最近では薄型、デジタル方式が主流になりつつあります。 BellofやPIAAなどのメーカー品と安物は、特にバラストで品質に大きな差があります。 |
リレーなどの付帯パーツについて
DC電流の供給が同じ場合、ハロゲンとHIDでは、全くパーツの構成要素も構造も違います。
DCの+、-の電源があった場合、ハロゲンランプは単純に繋げるだけで点灯しますが、HIDはバラストとバーナーをセットで繋がなければなりません。
ちなみにHIDのバラスト~バーナー間の配線は高電圧のかかる部分ですので加工などはしては絶対にダメです。
上記のバラスト以前の電流のコントロールとしてリレーなどがよくキットに含まれていたりします。
少々簡単に説明しましたが、基本的な事はご理解頂けましたでしょうか。