メッキアルミホイールのおはなし
こんにちは。
結構騒がれた遅い関東の初雪も、幸い埼玉南部は大して積もらずホッとしました。
今日は、以前もこの手の記事を書いたかも知れませんが、メッキアルミホイールのお話です。
DUB系やラグジー系はモチのロンのこと、ちょっとした国産社外アルミホイールなどでも根強い人気のメッキホイールですが、ちょっとしたリスクがあります。
↓はお客様のSUVについていた26インチのメッキホイールですが、タイヤとホイールの合わせ面からのエアー漏れ、とのことで点検させて頂く為にタイヤを外してみると・・・
こんな風にリム裏が腐食してメッキが剥離を起こしちゃっているんですね。
ココまで浮いて来てしまっているとココ1箇所だけでなく、リム外周全体に数か所浮きが出来てしまっている事がほとんどで、それが原因でタイヤとの合わせ面でエアを抑えているビードという部分に隙間を作っている訳です。
こうなると正攻法ではホイールと、出来ればタイヤも交換したほうが無難という事になってきてしまいます。
浮いている部分のみヤスリで削り落としても、他の部分のメッキが同様になるのも時間の問題で、場合によっては隆起した部分と一緒にペリペリとメッキが剥がれてしまう事も少なくありません。
多少のタイヤとホイールの密着が悪い程度であれば、↓のようなビードシーラーという専用のシール剤を塗布してエア漏れを防いだり出来ますが、メッキ浮きに関しては、やはり「浮き」を削らなければダメです。
じゃあホイール交換以外で、どう対処するのかというと、↓のように
リム裏1周を綺麗に切削加工しなければなりません。
1周アルミ地肌まで切削してあるので、しばらくはリム部からのエアー漏れはありません。
前述のホイールはわかりやすいメッキホイールでしたが、↓のようなリムだけメッキ処理のアルミホイールなども全て同じですので要注意となります。
・・・では、なぜ表は綺麗なのに見えないリム裏だけ、そんな事が起こるのか?・・・
これは、おそらく、タイヤの内側、外側の温度差による結露によって生じた水分が犯人だろうと推測されます。
普段あまり見る事の無いタイヤ内側は、走行時に路面摩擦などにより、外気よりも暖かくなります。
外気よりもタイヤ内側の空気が暖まれば、当然空気は膨張しますので、内圧は高くなり、それにともない、僅かですがタイヤも膨らみます。
その状態で先ほどの結露した水分がホイールとタイヤとの合わせ面(ビード)に浸透し、腐食を引き起こしているのではないかという事です。
この現象は、おそらくどのホイールにも起こり得る事だと思いますが、とりわけ海外メーカーのメッキホイールに頻繁に見られます。
メッキのアルミを履いている方は、大部分は重量級の車に薄い低扁平タイヤである事も多いですので、特に頻繁なエアーチェックと、いつか起こるかもしれないという覚悟をしたほうが良いかもしれません。
今日はそんなメッキアルミホイールのお話でした。